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標致
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きりょう
ふりがな文庫
“
標致
(
きりょう
)” の例文
もう年が年でもあるし、小柄な、痩せた、
標致
(
きりょう
)
も、よくない女であったが、あゝ、それを思うと、一層みじめなような気がする。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
もっとも、十八九はたちごろから、時々見た顔ですから、男弟子に向っては、澄ましていたのかも知れません。薄手で寂しい、眉の
凜
(
りん
)
とした
瓜核顔
(
うりざねがお
)
の……
佳
(
い
)
い
標致
(
きりょう
)
。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私は黙ってお宮の言うのを聞きながら、
静
(
そっ
)
と其の
姿態
(
ようす
)
を見
戍
(
まも
)
って、成程段々聞いていれば、何うも賢い女だ。
標致
(
きりょう
)
だって、
他人
(
ひと
)
には何うだか、自分にはまず気に入った。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
松井の女あるじの今なお一見、二、三十年前この土地で全盛を
謡
(
うた
)
われたことを
偲
(
しの
)
ばしめるに反して、お繁婆さんの方は
標致
(
きりょう
)
もわるく、見るから
花車婆
(
やりてばあ
)
さんのような顔をしていた。
狂乱
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
目に立つほどの
標致
(
きりょう
)
をおもいなしにか妙に
煤
(
すす
)
けたように
汚
(
よご
)
している。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
▼ もっと見る
「……
万里泊舟天草灘
(
ばんりふねをはくすあまくさのなだ
)
……」と唯口の
前
(
さき
)
だけ声を出して、大きく動かしている
下腮
(
したあご
)
の骨が厭に角張って突き出ている。斯うして見れば年も三つ四つ老けて案外、そう
標致
(
きりょう
)
も好くないなあ! と思った。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
標
常用漢字
小4
部首:⽊
15画
致
常用漢字
中学
部首:⾄
10画
“標”で始まる語句
標
標榜
標題
標本
標準
標的
標札
標山
標語
標本室