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かまえうち
ふりがな文庫
“
構内
(
かまえうち
)” の例文
同じ後藤三右衛門の別荘の
構内
(
かまえうち
)
、特に造らせた離屋の一室に、鳥居甲斐守と芸者お豊は、人交えもせずに相対して居りました。
礫心中
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
今では同じ
構内
(
かまえうち
)
にはなって居るが、古井戸のある
一隅
(
いちぐう
)
は、住宅の築かれた地所からは一段
坂地
(
さかち
)
で低くなり、
家人
(
かじん
)
からは全く忘れられた崖下の空地である。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
私の父は晩年を
佃島
(
つくだじま
)
の、
相生橋畔
(
あいおいばしのほとり
)
に小松を多く植えて
隠遁
(
いんとん
)
した。湯川氏夫妻もおなじ
構内
(
かまえうち
)
に引取られた。
旧聞日本橋:09 木魚の配偶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
前の本多さんと云うのは、やはり同じ
構内
(
かまえうち
)
に住んで、同じ坂井の貸家を借りている隠居夫婦であった。
小女
(
こおんな
)
を一人使って、朝から晩までことりと音もしないように静かな
生計
(
くらし
)
を立てていた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ト
構内
(
かまえうち
)
の長屋の前へ、
通勤
(
つとめ
)
に出る外、余り着て来た事の無い、珍らしい背広の
扮装
(
いでたち
)
、何だか
衣兜
(
かくし
)
を膨らまして、その上暑中でも持ったのを見懸けぬ、
蝙蝠傘
(
こうもりがさ
)
さえ携えて、早瀬が
前後
(
あとさき
)
を
眗
(
みまわ
)
しながら
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
ああいう不孝のあとなので、
構内
(
かまえうち
)
へ入りこむことはできない。
西林図
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
そう思うほどこの閑地は広々としているのである。私たちはやむをえず閑地の一角に
恩賜
(
おんし
)
財団
済生会
(
さいせいかい
)
とやらいう札を下げた
門口
(
もんぐち
)
を見付けて、用事あり気に
其処
(
そこ
)
から
構内
(
かまえうち
)
へ這入って見た。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“構内”の意味
《名詞》
構内(こうない)
囲いの中。建物、敷地の内部。
(出典:Wiktionary)
構
常用漢字
小5
部首:⽊
14画
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
“構内”で始まる語句
構内食堂
構内裏庭
構内照明燈