“かまえうち”の漢字の書き方と例文
語句割合
構内100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前の本多さんと云うのは、やはり同じ構内かまえうちに住んで、同じ坂井の貸家を借りている隠居夫婦であった。小女こおんなを一人使って、朝から晩までことりと音もしないように静かな生計くらしを立てていた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
構内かまえうちの長屋の前へ、通勤つとめに出る外、余り着て来た事の無い、珍らしい背広の扮装いでたち、何だか衣兜かくしを膨らまして、その上暑中でも持ったのを見懸けぬ、蝙蝠傘こうもりがささえ携えて、早瀬が前後あとさきみまわしながら
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ああいう不孝のあとなので、構内かまえうちへ入りこむことはできない。
西林図 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)