“板輿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いたごし80.0%
いたこし20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつての月卿雲客げっけいうんかくも、人違いするばかりなやつれ方やらごろものまま、怪しげな竹籠たけかご伝馬てんま板輿いたごしなどで、七条を東へ、河原のぼりに入洛じゅらくして来た。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
築土の外には、数名の人影が、そまつな板輿いたごし、はだか馬などを寄せて、待っていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
流れだまはしばしば飛んで宮中の内垣うちがきに及んだという。板輿いたこしをお庭にかつぎ入れてみかどの御動座をはかりまいらせるものがあったけれども、一橋慶喜はそれをおさえて動かなかったという。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)