“杯(コップ)” の例文
浜からはよく強い洋酒などを貰(もら)って来て、黄金色したその酒を小さい杯(コップ)に注(つ)ぎながら、日に透(すか)して見てはうまそうになめていた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「それぢや後ほど。」と云つたまゝ空になつた杯(コップ)を、右の手で振り廻すやうにしながら、ふら/\丘の麓にある模擬店の方へ行つてしまつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
「それじゃ後ほど。」と云ったまゝ空になった杯(コップ)を、右の手で振り廻すようにしながら、ふら/\丘の麓にある模擬店の方へ行ってしまった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「いや、どうも盛会ですな。」と、ビールの杯(コップ)を右の手に高く翳しながら、蹌踉(ひよろ/\)と近づいて来る男があつた。それは、勝平とは同郷の代議士だつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
「いや、どうも盛会ですな。」と、ビールの杯(コップ)を右の手に高く翳(かざ)しながら、蹌踉(ひょろひょろ)と近づいて来る男があった。それは、勝平とは同郷の代議士だった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
さう云ひながら、澤田は持つてゐたビールの杯(コップ)を、またグイと飲み乾した。色の白い肥つた顔が、咽喉の処まで赤くなつてゐる。彼は、転げかゝるやうに、勝平に近づいて右の二の腕を捕へた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
そう云いながら、沢田は持っていたビールの杯(コップ)を、またグイと飲み乾(ほ)した。色の白い肥(ふと)った顔が、咽喉(のど)の処(ところ)まで赤くなっている。彼は、転げかゝるように、勝平に近づいて右の二の腕を捕えた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)