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束髪
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たばねがみ
ふりがな文庫
“
束髪
(
たばねがみ
)” の例文
旧字:
束髮
そこに、女中……いや、中でも
容色
(
きりょう
)
よしの仲居にも、ついぞ見掛けたことのないのが、むぞうさな
束髪
(
たばねがみ
)
で、襟脚がくっきり白い。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
立女形
(
たておやま
)
、あの花形に、蝶蜂の
群衆
(
たか
)
った中には交らないで、ひとり、
束髪
(
たばねがみ
)
の水際立った、この、かげろうの姿ばかりは、独り寝すると思ったのに——
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
狭い
一室
(
ひとま
)
に、
束髪
(
たばねがみ
)
の
引
(
ひっ
)
かけ
帯
(
おび
)
で、ふつくりした
美
(
い
)
い女が、糸車を廻して居たが、燭台につけた
蝋燭
(
ろうそく
)
の
灯影
(
ほかげ
)
に、横顔で、
旅商人
(
たびあきうど
)
、私の其の縁続きの美男を
見向
(
みむ
)
いて
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
店から呼んだ姥の声に、女房がちょっと会釈する時、
束髪
(
たばねがみ
)
の
鬢
(
びん
)
が
戦
(
そよ
)
いで、
前
(
さき
)
を急ぐか、そのまま通る。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
往来
(
ゆきき
)
には
突懸
(
つッかか
)
らず、ひょろついた揚句が大道へ
筋違
(
すじかい
)
に寝て、捨鐘を打てば起きて
行
(
ゆ
)
くまで、
当障
(
あたりさわ
)
りはないからであったに、その
夜
(
よ
)
は何と間違ったか、門附の
天窓
(
あたま
)
は
束髪
(
たばねがみ
)
のまま砕けて取れよう
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“束髪”の解説
束髪(そくはつ)とは女性の髪形の一種。明治時代に洋髪の影響を受けて生まれた簡便な結髪で、手間のかかる従来の日本髪に対して考案され、新時代を象徴した。
(出典:Wikipedia)
束
常用漢字
小4
部首:⽊
7画
髪
常用漢字
中学
部首:⾽
14画
“束髪”で始まる語句
束髪櫛
束髪連
束髪針