昇降のぼりくだり)” の例文
「見よ地に立てる一の梯子あり、その頂天に達し神の使者つかひ昇降のぼりくだりす、また見よ主その上に立ち給ふ」云々(創世、二八・一二—一三)
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
牛の牢という名は、めぐりの石壁いしかべけずりたるようにて、昇降のぼりくだりいとかたければなり。ここに来るには、よこみちを取りて、杉林すぎばやし穿うがち、迂廻うかいしてくだることなり。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この窟地理の書によるに昇降のぼりくだりおよそ二町半ばかり、一度は禅定することすたれしが、元禄年中三谷助太夫というものの探り試みしより以来このかたまた行わるるに至りしという。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
また人の昇降のぼりくだりするに當りて自然に從ふ處なるこの下界にては、動くこといかに速かなりともわが翼にたぐふにらじ 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
他人ひと麺麭パンのいかばかりにが他人ひと階子はしご昇降のぼりくだりのいかばかりつらきやを汝自らためしみむ 五八—六〇
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)