故意々々わざ/\)” の例文
破りてあけなば隨分容易にあくべきなれど假令たとへ奉行職の者なりとも他人ひとの所持品の錠前ぢやうまへ手込てごみに破る事はならず因て故意々々わざ/\鐵物屋かなものや呼出よびいだしてあけさせられたるなり是奉行職を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
むくはんと故意々々わざ/\つかはされたる此金なれば假令よしや其儘そのまゝ御受取なされたとて何の不義理があるべきぞ殊に今日も今日とて表の質屋しちやよりは度々の催促さいそくもしや流れに出る時はわづか十二三兩の金子にて大切の大小だいせう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いそぎ程なく穀物屋吉右衞門方へたづいたそれがしは江戸麻布原町家主平兵衞と申者なるが此方こなた御子息ごしそく吉之助殿の事に付て少々せう/\御相談ごさうだん申度儀之あり故意々々わざ/\參りたり吉右衞門殿御在宿ございしゆくかと申いれけるに番頭其事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)