トップ
>
擯
>
しりぞ
ふりがな文庫
“
擯
(
しりぞ
)” の例文
すなわち国家
風教
(
ふうきょう
)
の
貴
(
たっと
)
き
所以
(
ゆえん
)
にして、たとえば南宋の時に
廟議
(
びょうぎ
)
、
主戦
(
しゅせん
)
と
講和
(
こうわ
)
と二派に分れ、主戦論者は
大抵
(
たいてい
)
皆
(
みな
)
擯
(
しりぞ
)
けられて
或
(
あるい
)
は身を殺したる者もありしに
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
自分はかかる悲哀のなかに含まるる無限と永遠の感じを、人生にきわめて重くして深きものと信じるものである。かかる感じを空想として無下に
擯
(
しりぞ
)
くることはけっしてできない。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
著わしディスレリーの
周旋
(
しゅうせん
)
にかかる年給を
擯
(
しりぞ
)
けて四角四面に暮したのである。
カーライル博物館
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
一
頑漢
(
ぐわんかん
)
ありて、社會の制裁と運命の自然なる威力に從順なる事能はず、これが
爲
(
ため
)
に
人
(
ひと
)
には
擯
(
しりぞ
)
けられ、
世
(
よ
)
には
捨
(
す
)
てられ、事業を愚弄し、人間をくだらぬものとし、階級秩序の如きをうるさきものとし
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
「それはひどいな。ほんとですか。しかしそういう受難は聖者の生涯には附きものですね。人に賤しめられ
擯
(
しりぞ
)
けられてこそ聖者でしょ。まあ
癩病
(
らいびょう
)
人みたいなものだな。誰もその
毫光
(
ごうこう
)
には気がつかない。」
西隣塾記
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
▼ もっと見る
試みに見るべし、有名なる英国の政治家チャールス・ヂルク氏は、誠に疑わしき
艶罪
(
えんざい
)
(ある人の説く所に
拠
(
よ
)
れば全く無根の
冤
(
えん
)
なりともいう)を以て政治社会を
擯
(
しりぞ
)
けられたり。
日本男子論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
擯
漢検1級
部首:⼿
17画
“擯”を含む語句
擯斥
排擯
擯出