“揺出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆりだ66.7%
ゆれだ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから青芒あおすすきの線をのばして、左へ離れた一方に、一叢立ひとむらだちやぶがあって、夏中日も当てまい陰暗く、涼しさは緑の風を雲の峰のごとく、さと揺出ゆりだし、揺出す。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うぢやの、もの十七八ちょうもござらうぞ、さしわたしにしては沢山たんともござるまいが、人の歩行あるみちは廻り廻りうねつて居るで、半里はんりもござりましよ。」と首を引込め、又揺出ゆりだすやうにして
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ゆらゆらと地震のやうに揺出ゆれだしたので、ます/\驚いて、急いでその固いものを一方の手でつかみ、もう一方の手で、はげしく生命綱を引きましたから、船の方では、ぐん/\引上げにかゝりました。
動く海底 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)