)” の例文
そこであつものを獻ろうとして青菜をんでいる時に、天皇がその孃子の青菜を採む處においでになつて、お歌いになりました歌は
山部赤人の歌で、春の原にすみれみに来た自分は、その野をなつかしく思って一夜宿た、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ここに大御羮おほみあつもの一二を煮むとして、其地そこ菘菜あをなむ時に、天皇その孃子の採む處に到りまして、歌よみしたまひしく
あしひきの山沢やまさは回具ゑぐみに行かむ日だにも逢はむ母は責むとも 〔巻十一・二七六〇〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「いざ児ども香椎かしひかたに白妙の袖さへぬれて朝菜みてむ」(巻六・九五七)は旅人の歌で憶良のよりも後れている。つまり、旅人が憶良の影響を受けたのかも知れぬ。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)