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押丁
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おうてい
ふりがな文庫
“
押丁
(
おうてい
)” の例文
押丁
(
おうてい
)
がそれを広い糺問所に連れ込む。一同待合室で待たせられる。そこでは煙草を呑むことが禁じてある。折々眼鏡を掛けた老人の押丁が出て名を呼ぶ。
破落戸の昇天
(新字新仮名)
/
フェレンツ・モルナール
(著)
或る夕方、女房は
檻房
(
かんぼう
)
の床の上に倒れて死んでいた。それを見附けて、女の
押丁
(
おうてい
)
が抱いて寝台の上に寝かした。その時女房の体が、着物だけの目方しかないのに驚いた。
女の決闘
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「あの差押えた品を渡せ」と云うや否や、
押丁
(
おうてい
)
はおれに例の紙包みを持って来て渡した。
襟
(新字新仮名)
/
オシップ・ディモフ
(著)
傍聴席は人の山を成して、被告および関係者水島友は弁護士、
押丁
(
おうてい
)
らとともに差し控えて、判官の着席を待てり。ほどなく正面の戸をさっと
排
(
ひら
)
きて、
躯高
(
たけたか
)
き裁判長は入り来たりぬ。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
とかくする内
看守
(
かんしゅ
)
、
押丁
(
おうてい
)
ら打ち寄りて、漸く氏家を磯山より引き離したり。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
▼ もっと見る
それを見附けて、女の
押丁
(
おうてい
)
が抱いて寝台の上に寝かした。その時女房の体が、着物だけの目方しかないのに驚いた。女房は小鳥が羽の生えたままで死ぬように、その着物を着たままで死んだのである。
女の決闘
(新字新仮名)
/
ヘルベルト・オイレンベルク
(著)
こんな顔の人をこれまで
押丁
(
おうてい
)
なんぞで見た事がある。
樺太脱獄記
(新字旧仮名)
/
ウラジミール・ガラクティオノヴィチ・コロレンコ
(著)
かえって法廷を進退する
公事
(
くじ
)
訴訟人の
風采
(
ふうさい
)
、
俤
(
おもかげ
)
、
伏目
(
ふしめ
)
に我を仰ぎ見る囚人の顔、弁護士の額、原告の鼻、検事の
髯
(
ひげ
)
、
押丁
(
おうてい
)
等の服装、傍聴席の光線の
工合
(
ぐあい
)
などが、目を遮り、胸を
蔽
(
おお
)
うて
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
押
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
丁
常用漢字
小3
部首:⼀
2画
“押”で始まる語句
押
押入
押籠
押込
押立
押被
押付
押遣
押戴
押着