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折惡敷
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をりあしく
全く
渠等兩人の者が盜み取しに
聊か相違御座なく候と申しければ内記殿コリヤ其方
左樣申す
上は其金子
渠等が
盜みしと云ふ
屹度した證據有りや全く
折惡敷紛失の事故渠等を
御
招あれと申故左樣なら御苦勞ながら
斯樣々々に致して招き置ん程に
何分御頼み申と約束して立歸り九助は
伯父に向ひ
折惡敷先方が
留守にて
分らざれども
久々家内の者村中の世話になりし事ゆゑ名主組頭
親類を
追懸し處に
折惡敷御加役方笠原粂之進殿に
出會直ちに召捕れ候に付
夫は右の段々一々
辯解仕つり候へ共御聞入なく入牢と相成
誠に
歎かはしく存じ奉つり候因て右申上候
紙屑屋新藤市之丞の
在家さへ相知候へば金子の
出所も分り文右衞門が百兩の盜賊に
之なき事も明白に相分り候間何卒御慈悲を