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戎衣
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じゅうい
ふりがな文庫
“
戎衣
(
じゅうい
)” の例文
頭
(
とう
)
ノ大夫行房と、
勘解由
(
かげゆ
)
ノ次官光守は、衣冠すがたで、馬上。ほかの公卿官人はみな、騎馬
戎衣
(
じゅうい
)
(軍装)で供奉についた。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
聞くこともはた
謂
(
い
)
うことも、永き夏の日に尽きざるに、帰営の時刻迫りたれば、謙三郎は、ひしひしと、
戎衣
(
じゅうい
)
を装い、まさに辞し去らんとして
躊躇
(
ちゅうちょ
)
しつ。
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
朔風
(
さくふう
)
は
戎衣
(
じゅうい
)
を吹いて寒く、いかにも万里孤軍来たるの感が深い。
漠北
(
ばくほく
)
・
浚稽山
(
しゅんけいざん
)
の
麓
(
ふもと
)
に至って軍はようやく止営した。すでに敵
匈奴
(
きょうど
)
の勢力圏に深く進み入っているのである。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
身には数創を帯び、
自
(
みずか
)
らの血と返り血とで、
戎衣
(
じゅうい
)
は重く
濡
(
ぬ
)
れていた。彼と並んでいた
韓延年
(
かんえんねん
)
はすでに討たれて戦死していた。
麾下
(
きか
)
を失い全軍を失って、もはや天子に
見
(
まみ
)
ゆべき面目はない。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
山の芋、栗、甘柿、
野葡萄
(
のぶどう
)
、
松茸
(
たけ
)
などの山の
幸
(
さち
)
。もしや野山に
臥
(
ふ
)
しておわせられた
戎衣
(
じゅうい
)
(軍服)の日を思い出られて、珍しくもない物ながら、ふと、おなぐさみにもなろうかと存じまして
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
と
戎衣
(
じゅうい
)
を
捉
(
とら
)
えて放たざるに、謙三郎は
困
(
こう
)
じつつ
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“戎衣”の意味
《名詞》
戦場にでる際に着用する衣服。軍服。
(出典:Wiktionary)
戎
漢検準1級
部首:⼽
6画
衣
常用漢字
小4
部首:⾐
6画
“戎”で始まる語句
戎橋
戎
戎克
戎軒
戎夷
戎橋筋
戎劍
戎呉
戎器
戎屋