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憶出
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おもひだ
ふりがな文庫
“
憶出
(
おもひだ
)” の例文
いつも御写真に向ひ候へば、何くれと当時の事
憶出
(
おもひだ
)
し候中に、うつつとも無く十年
前
(
ぜん
)
の心に返り候て、苦き胸も
暫
(
しばし
)
は
涼
(
すずし
)
く相成申候。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
其見世の先に
普請場
(
ふしんば
)
があつて、煉瓦職人の姿が其の前に見えたから、技師の話を
憶出
(
おもひだ
)
して、仕事をさせて貰はうと思つたからで。
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
丁度斯うして、
田圃
(
たんぼ
)
の
側
(
わき
)
に寝そべり乍ら、
収穫
(
とりいれ
)
の
光景
(
さま
)
を眺めた
彼
(
あ
)
の無邪気な少年の時代を
憶出
(
おもひだ
)
した。
烏帽子
(
ゑぼし
)
一帯の山脈の傾斜を憶出した。其傾斜に連なる田畠と石垣とを憶出した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それまでだつて、
憶出
(
おもひだ
)
さない事は無いけれど、去年逢つてからは、毎日のやうに気になつて、
可厭
(
いや
)
な夢なんぞを
度々
(
たびたび
)
見るの。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
蛗螽
(
いなご
)
を捕つたり、野鼠を追出したりして、夜はまた
炉辺
(
ろばた
)
で狐と
狢
(
むじな
)
が人を化かした話、山家で言ひはやす幽霊の伝説、
放縦
(
ほしいまゝ
)
な農夫の
男女
(
をとこをんな
)
の物語なぞを聞いて、余念もなく笑ひ興じたことを
憶出
(
おもひだ
)
した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
「
憶出
(
おもひだ
)
した。間の
許婚
(
いひなづけ
)
はお宮、お宮」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
憶
常用漢字
中学
部首:⼼
16画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“憶”で始まる語句
憶
憶起
憶良
憶度
憶測
憶劫
憶病
憶面
憶付
憶却