意趣遺恨いしゆゐこん)” の例文
呼出よびいだしに相成白洲しらすに於て越前守殿其人物を御覽あるに人のあくあげ意趣遺恨いしゆゐこんなどをふくみ又有りもせぬ事柄ことがらを申懸る樣成者に非ざる事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かう御存ごぞんじ是なきだんおほきけられ候と委細ゐさいに申上しかば大岡殿名主用右衞門へ對はれ此儀は何ぞ文藏へ意趣遺恨いしゆゐこんにても是ある者の心當こゝろあたりはなきやと申さるゝに用右衞門暫時しばらく考へ文藏儀は至て實體じつたいなる者ゆゑ意趣遺恨等いしゆゐこんとううくべき者に候は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あげ親父儀おやぢぎは是迄喧嘩けんくわ口論こうろんなど致せしことも之無く日頃人の爲のみ仕つり村方にてもほめられ候程の儀故勿々なか/\意趣遺恨いしゆゐこんなど受ることはいさゝかも御座無く候と申立れば横田如何にもこそあるべしして金子きんす紛失ふんじつの由なれば定めて盜賊たうぞく所業しよげふに相違有まじ因て死骸しがいの儀は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)