悪気あっき)” の例文
旧字:惡氣
ダンネベルグ様は、そういう悪気あっきのようなものから、なんとかしてのがれたいと、どれほど心を
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ひとの恨みと金の恨みがあいよって、それで、こんな悪気あっきが立ちのぼるのだろうて……
顎十郎捕物帳:07 紙凧 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
怪人かいじん呂宋兵衛がこのまくのうらにしのんでいて、石見守いわみのかみはらをあわせ、かれ一りゅう邪法じゃほうをおこなって、試合場しあいじょうに一どう悪気あっきをおくり、衆人しゅうじんの眼をげんわくさせているのではないかしら?
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お松がいま言うた九重の亡魂なきたまでなければ、竜之助の身の中から湧いて出る悪気あっき