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悖徳
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はいとく
ふりがな文庫
“
悖徳
(
はいとく
)” の例文
後室に一生を毅然とした挙止で貫かせたのは、そしてあらゆる
悖徳
(
はいとく
)
を清浄にさへ変貌させる大きな意志の力を揮はせたのは、血のさせる業ではなかつた。
垂水
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
「知識と検証とさ。結核患者や
瘰癧
(
るいれき
)
患者はその病状を見ればわかる。
悖徳
(
はいとく
)
漢や狂人はその行状を見ればわかる。」
決闘
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
此
(
この
)
一語
(
いちご
)
の
中
(
なか
)
に、あらゆる
自暴
(
じばう
)
と
自棄
(
じき
)
と、
不平
(
ふへい
)
と
憎惡
(
ぞうを
)
と、
亂倫
(
らんりん
)
と
悖徳
(
はいとく
)
と、
盲斷
(
まうだん
)
と
決行
(
けつかう
)
とを
想像
(
さうざう
)
して、
是等
(
これら
)
の
一角
(
いつかく
)
に
觸
(
ふ
)
れなければならない
程
(
ほど
)
の
坂井
(
さかゐ
)
の
弟
(
おとうと
)
と
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
思いきった
悖徳
(
はいとく
)
無残な言動が多く、妻や子供らに酷薄な所業をしたが、それは考えるような悪質なものではなく、うちあけたところ、なにか変ったことをしでかして
無月物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
こうした八種の恋愛の内、「母性的恋愛」の外はすべて誤った
悖徳
(
はいとく
)
的行為として斥けられ、怖れられ、蔑まれ、口にすることさえ禁じられていたものである。然も現実には存在した。
大衆文芸作法
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
▼ もっと見る
ねえそうでございましょう。これは
久我鎮子
(
くがしずこ
)
さんから伺ったことですけども、犯罪精神病理学者のクラフトエーヴィングは、ニイチェの言葉を引いて、天才の
悖徳
(
はいとく
)
掠奪性を強調しております。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
不平と
憎悪
(
ぞうお
)
と、乱倫と
悖徳
(
はいとく
)
と、盲断と決行とを想像して、これらの
一角
(
いっかく
)
に触れなければならないほどの坂井の弟と、それと利害を共にすべく満洲からいっしょに出て来た安井が
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“悖徳”の意味
《名詞》
悖徳(はいとく)
道徳に背くこと。
(出典:Wiktionary)
悖
漢検1級
部首:⼼
10画
徳
常用漢字
小4
部首:⼻
14画
“悖徳”で始まる語句
悖徳症
悖徳者
悖徳没倫
悖徳狂の型