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怡然
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いぜん
ふりがな文庫
“
怡然
(
いぜん
)” の例文
官兵
漸
(
ようや
)
く多く、賊勢日に
蹙
(
しじ
)
まるに至って賽児を捕え得、
将
(
まさ
)
に刑に処せんとす。賽児
怡然
(
いぜん
)
として
懼
(
おそ
)
れず。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「それを聞いてどう為る。ああ貴様は何か、金でも貸さうと云ふのか。
No
(
ノオ
)
thank
(
サンク
)
じや、赤貧洗ふが如く窮してをつても、心は
怡然
(
いぜん
)
として楽んでをるのじや」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
知れる目よりはこの
大山
(
たいさん
)
巌々
(
がんがん
)
として物に動ぜぬ大器量の将軍をば、まさかの時の鉄壁とたのみて、その二十二貫小山のごとき体格と常に
怡然
(
いぜん
)
たる神色とは
洶々
(
きょうきょう
)
たる三軍の心をも安からしむべし。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
如何
(
いか
)
に
金銭
(
マネエ
)
が
総
(
すべ
)
ての力であるか知らんけれど、人たる者は悪事を行つてをつて、一刻でも安楽に居らるるものではないのじや。それとも、君は
怡然
(
いぜん
)
として楽んでをるか。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
然し茶に招かれて席に参した以上は亭主が自ら点じて
薦
(
すす
)
める茶を飲まぬという
其様
(
そん
)
な大きな無礼無作法は有るものでないから、一団の和気を面に
湛
(
たた
)
えて
怡然
(
いぜん
)
として之を受け
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
たゞこれに打ち對つて
怡然
(
いぜん
)
として
神
(
しん
)
喜び心樂めばそれで
宜
(
よ
)
いので、甲地乙地の比較をしたり上下をしたりするのは第二第三の餘計な事で、眞にいはゆる蛇足を
畫
(
ゑが
)
くものであるから
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
“怡然”の意味
《名詞》
怡楽するさま。
(出典:Wiktionary)
怡
漢検1級
部首:⼼
8画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“怡”で始まる語句
怡
怡々
怡悦
怡土
怡楽
怡和
怡晏
怡樂
怡土郡
怡顔斎