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御手際
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おてぎわ
ふりがな文庫
“
御手際
(
おてぎわ
)” の例文
まずあなたの特色として第一に私の眼に映ったのは、
饒
(
ゆた
)
かな情緒を
濃
(
こま
)
やかにしかも
霧
(
きり
)
か
霞
(
かすみ
)
のように、ぼうっと写し出す
御手際
(
おてぎわ
)
です。
木下杢太郎『唐草表紙』序
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「なるほど、少し
御手際
(
おてぎわ
)
が落ちますね。あの表面は
超絶的
(
ちょうぜつてき
)
曲線
(
きょくせん
)
でとうてい普通のファンクションではあらわせないです」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのくらいに私が演説の専門家になっていれば訳はありませんが私の
御手際
(
おてぎわ
)
はそれほど専門的に発達していない。
道楽と職業
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
成程
(
なるほど
)
吾々凡人より高く
一隻眼
(
いっせきがん
)
を具して居ないとあんな
御手際
(
おてぎわ
)
は
覚束
(
おぼつか
)
ない。
只
(
ただ
)
此点
丈
(
だけ
)
でも敬服の至りである。
高浜虚子著『鶏頭』序
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
時代後れの
頑物
(
がんぶつ
)
——まあわからずやの
張本
(
ちょうほん
)
、
烏金
(
からすがね
)
の
長範先生
(
ちょうはんせんせい
)
くらいのものだから、黙って
御手際
(
おてぎわ
)
を拝見していればいいが——僕の未来記はそんな当座間に合せの小問題じゃない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
だから
夫
(
それ
)
がまとまらない上に、筋が通らないとか、又は主人公の哲学観などが露骨に出てくると、一方が一方を殺して、少し平生の
御手際
(
おてぎわ
)
に似合わない段違いのものが出来はしまいかと疑われます。
木下杢太郎『唐草表紙』序
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
唯面白くないといっても分らぬから、訳をいわなくちゃならんが、どれを見てもノッペリしている。ノッペリしているという意味は
御手際
(
おてぎわ
)
が好いというので、
褒
(
ほ
)
めているのかといえば、そうではない。
模倣と独立
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「何とも云えませんね。煙草の
御手際
(
おてぎわ
)
じゃ」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「どうせ僕の
御手際
(
おてぎわ
)
じゃ
旨
(
うま
)
く行かない」
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
際
常用漢字
小5
部首:⾩
14画
“御手”で始まる語句
御手
御手洗
御手数
御手玉
御手水
御手許
御手元
御手入
御手討
御手數