“頑物”の読み方と例文
読み方割合
がんぶつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
迷亭は待ってたと云わぬばかりに「うんその伯父さ、その伯父が馬鹿に頑物がんぶつでねえ——やはりその十九世紀から連綿と今日こんにちまで生き延びているんだがね」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
我々ひそかに案ずるに、君は決してかかる忠告を聴く者に非ず。その忠告者をば内心に軽侮し、因循姑息いんじゅんこそく頑物がんぶつなりとてただ冷笑したるのみのことならん。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
時代後れの頑物がんぶつ——まあわからずやの張本ちょうほん烏金からすがね長範先生ちょうはんせんせいくらいのものだから、黙って御手際おてぎわを拝見していればいいが——僕の未来記はそんな当座間に合せの小問題じゃない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)