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建仁寺垣
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けんにんじがき
ふりがな文庫
“
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)” の例文
彼は、——僕は
未
(
いま
)
だに覚えている。彼はただ道に沿うた
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
に指を
触
(
ふ
)
れながら、こんなことを僕に言っただけだった。
彼
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
垣内は文字通り、垣で囲った土地の区劃ということだったにしても、それが今日の
生籬
(
いけがき
)
や
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
のごとき、労費のかかったものであった気づかいはない。
垣内の話
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
狹い庭にも夏らしい緑が茂つて、隣との間に、型ばかりの四尺ほどの
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
があり、それに外から、六七尺ほどの、小さい植木梯子を掛けてあるのが氣になります。
銭形平次捕物控:277 和蘭の銀貨
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
どうも今の人が柳浪先生らしき気がしてならぬ故そつと
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
の
破
(
や
)
れ目より庭越しに内の様子を窺へば、残暑なほ去りやらぬ九月の夕暮とて
障子
(
しょうじ
)
皆
明
(
あ
)
け放ちし座敷の
縁先
(
えんさき
)
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
庭はほとんど何も植わっていない平庭で、前面の
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
の向こう側には畑地があった。垣にからんだ朝顔のつるが冬になってもやっぱりがらがらになって残っていたようである。
夏目漱石先生の追憶
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
▼ もっと見る
その広い庭の中を通りがかりに、
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
のすきからひょいとみると、人影がある。
右門捕物帖:34 首つり五人男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
路傍の
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
が新に結い替えられた時などは、実際目のさめるような感じがする。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
「何分ここまでは目が届かないものですから。」と女中は乗り越した垣根からこっちへ降りる足場などについて説明していたが、竹の朽ちた
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
に、そんな形跡も認められなかった。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
狭い庭にも夏らしい緑が茂って、隣との間に、型ばかりの四尺ほどの
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
があり、それに外から、六七尺ほどの、小さい植木梯子を掛けてあるのが気になります。
銭形平次捕物控:277 和蘭の銀貨
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼は
窓外
(
まどそと
)
を呼び過ぎる物売りの声と、遠い大通りに轟き渡る車の響と、厠の向うの腐りかけた
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
を越して、隣りの
家
(
うち
)
から聞え出すはたきの音をば何というわけもなく悲しく聞きなす。
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
今までひろびろしていた堀端の眺望から
俄
(
にわか
)
に変る道幅の狭さに、鼻のつかえるような気がするばかりか、両側ともに
屋並
(
やなみ
)
の
揃
(
そろ
)
わない小家つづき、その間には
潜門
(
くぐりもん
)
や
生垣
(
いけがき
)
や
建仁寺垣
(
けんにんじがき
)
なども
交
(
まじ
)
っているが
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
建
常用漢字
小4
部首:⼵
9画
仁
常用漢字
小6
部首:⼈
4画
寺
常用漢字
小2
部首:⼨
6画
垣
常用漢字
中学
部首:⼟
9画
“建仁寺”で始まる語句
建仁寺
建仁寺雄長老