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廡下
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ぶか
ふりがな文庫
“
廡下
(
ぶか
)” の例文
朝睛堂相法の如き支那傳來以外に實驗體得を基礎として他人の
廡下
(
ぶか
)
に依らぬ書に至るまで、いづれも氣を説かぬものは無いのである。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
生を微賤の家に
稟
(
う
)
けしにも因るべく、最初に受けし教育にも因るべく、又恆に人の
廡下
(
ぶか
)
に倚る境遇にも因るなるべし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
しかしそれは五百を
識
(
し
)
らぬのであった。五百は人の
廡下
(
ぶか
)
に
倚
(
よ
)
ることを甘んずる女ではなかった。渋江一家の生計は縮小しなくてはならぬこと
勿論
(
もちろん
)
である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
城隍が
廡下
(
ぶか
)
に一夜を明かした書生の運勢を開いてやると、判官は町中を荒し廻った泥坊を驚死させてしまう。
上海游記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
天地の間に
生物
(
せいぶつ
)
多しと雖、その最も殘忍なるものは
蓋
(
けだ
)
し人なるべし。われ若し富人ならば、われ若し人の
廡下
(
ぶか
)
に寄るものならずば、人々の旗色は忽ちにして變ずべきならん。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
この斷案に斷案をかさねて出だしたる眞理は、他の哲學者の立脚點より見るときは、却りて又直に根則より出づべきものならむ。哲學者は人の
廡下
(
ぶか
)
に倚ること能はざるものなり。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
これは僕自身の話だが、何かの
拍子
(
ひやうし
)
に以前出した短篇集を開いて見ると、
何処
(
どこ
)
か流行に
囚
(
とら
)
はれてゐる。実を云ふと僕にしても、他人の
廡下
(
ぶか
)
には立たぬ位な、
一人前
(
いちにんまへ
)
の
自惚
(
うぬぼ
)
れは持たぬではない。
点心
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
清常より後の眞志屋の歴史は
愈
(
いよ/\
)
模糊
(
もこ
)
として來る。しかし大體を論ずれば眞志屋は既に衰替の期に入つてゐると謂ふことが出來る。眞志屋は自ら
支
(
さゝ
)
ふること
能
(
あた
)
はざるがために、人の
廡下
(
ぶか
)
に
倚
(
よ
)
つた。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
廡
漢検1級
部首:⼴
15画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“廡”で始まる語句
廡