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廂間
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ひあはひ
ふりがな文庫
“
廂間
(
ひあはひ
)” の例文
唯有
(
とあ
)
る小路の湯屋は仕舞を急ぎて、
廂間
(
ひあはひ
)
の下水口より
噴出
(
ふきい
)
づる湯気は一団の白き雲を舞立てて、心地悪き
微温
(
ぬくもり
)
の四方に
溢
(
あふ
)
るるとともに、
垢臭
(
あかくさ
)
き悪気の
盛
(
さかん
)
に
迸
(
ほとばし
)
るに
遭
(
あ
)
へる綱引の車あり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
若党上野友次郎、松村金三郎の二人に、
草履取
(
ざうりとり
)
が附いて供をしてゐる。
忽
(
たちま
)
ち一発の銃声が薄曇の日の重い空気を震動させて、とある町家の
廂間
(
ひあはひ
)
から、五六人の士が刀を抜き連れて出た。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
夏にでも成ると、土藏の
廂間
(
ひあはひ
)
から涼しい風の來るところへ
御櫃
(
おひつ
)
を持出して、その上から竹の
簾
(
すだれ
)
を掛けて置いても、まだそれでも暑さに蒸されて御櫃の
臭氣
(
にほひ
)
が御飯に移ることがあります。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
廂
漢検1級
部首:⼴
12画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“廂”で始まる語句
廂
廂合
廂髪
廂髮
廂下
廂屋根
廂越
廂先
廂官
廂房