“廂先”の読み方と例文
読み方割合
ひさしさき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庭ごしの遠い眺め、水の姿は見えないが水のせせらぎ、茅葺かやぶき屋根の廂先ひさしさきから咲いている苔草こけぐさの花。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、どの家も、軒より、屋根より、これが身上しんしょう、その昼行燈ばかりが目に着く。うちには、廂先ひさしさきへ高々と燈籠とうろうのごとくに釣った、白看板の首をもたげて、屋台骨はつちの上にけもののごとく這ったのさえある。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)