座禅ざぜん)” の例文
旧字:座禪
この瑞巌寺の近くに雄島おじまという小さな島がありまして、いくつかの洞穴ほらあなが海にむいたところに隠れています。昔の坊さんたちが来て座禅ざぜんをした跡だと聞きます。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一隅はじには、座蒲団ざぶとんを何枚も折りかさねた側に香立てをえた座禅ざぜん場があります。壁間かべには、鳥羽とば僧正そうじょう漫画まんがを仕立てた長い和装わそうの額が五枚ほどかけ連ねてあります。
おい君湯に行こう、僕は水をかぶる、君散歩に行かないか、俺は行かない座禅ざぜんをする、君飯を食わんか、僕はパンを食う、そういうようなインデペンデントな人になっては手が付けられない。
模倣と独立 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
座禅ざぜんせば四条五条の橋の上ゆき来の人を深山木みやまぎと見て
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)