干菜ひば)” の例文
硝子ガラス張りの旅館一二軒を、わざと避けて、軒に山駕籠やまかご干菜ひばるし、土間のかまどで、割木わりぎの火をく、わびしそうな旅籠屋をからすのようにのぞき込み、黒き外套がいとうで、御免と、入ると
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
知らざるうちに空費あるをも省略せんと欲して、或は夕食には干菜ひばとして雑炊とし、或は製粉処にて粗末にて安価なるものを求めて団子としてしょくする等は、実に恥ずべきの生活を為したるも
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)