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峭立
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きったて
ふりがな文庫
“
峭立
(
きったて
)” の例文
市郎は
唯
(
と
)
ある岩角に腰をかけて、用意の
気注薬
(
きつけぐすり
)
を
啣
(
ふく
)
んだ。足の下には清水が長く流れているが、屏風のような
峭立
(
きったて
)
の岩であるから、下へは容易に手が
達
(
とど
)
かぬ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼は
何
(
なに
)
とは無しに起き
上
(
あが
)
って、蝋燭を
照
(
てら
)
しつつ
四辺
(
あたり
)
を見廻すと、
四方
(
しほう
)
の壁は
峭立
(
きったて
)
の岩石であるが、所々に
瘤
(
こぶ
)
のような
突出
(
とっしゅつ
)
の大岩があって、
其
(
その
)
岩の奥には更に暗い穴があるらしい。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
上と下とて遥かに呼び合っていたが、何を云うにも
屏風
(
びょうぶ
)
のような
峭立
(
きったて
)
の
懸崖
(
けんがい
)
幾丈
(
いくじょう
)
、下では
徒爾
(
いたずら
)
に
瞰上
(
みあ
)
げるばかりで、
攀登
(
よじのぼ
)
るべき
足代
(
あししろ
)
も無いには困った。
其中
(
そのうち
)
に、上では気が
注
(
つ
)
いたらしい。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
峭
漢検1級
部首:⼭
10画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“峭”で始まる語句
峭壁
峭
峭々
峭刻
峭崖
峭嶢
峭楼
峭深
峭然