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峨々
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がゞ
また
辰巳には
松柏の生い茂りました青山が
峨々とそびえ、その洞にある醍醐寺からは
遠寺の晩鐘がきこえて参ります。
此処は
一騎打の
難所で、
右手の
方を見ると
一筋の小川が山の
麓を
繞って、どうどうと小さい石を転がすように
最と
凄まじく流れ、
左手の
方を見ると
高山峨々として実に屏風を建てたる如く
尚追掛けて出ると、
這は如何に、拙者が
化されていたのじゃ、
茅屋があったと思う処が、
矢張野原で、
片方はどうどうと
渓間に水の流れる音が聞え、片方は恐ろしい
巌石峨々たる山にして