尖頭さき)” の例文
尖頭さき斜に削ぎて采配の代りに持たれ、天下開けて、十九刎の兜の内に行者頭巾に鉢銑はちがね入ったるをこうべに頂き……」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
無花果いちじくのような顎の下の肉、白い脂肪、断面きりくちあらわに首は危く竹の尖頭さきに留まっている。
それがむつくり小高うて、栄耀に凝つた細工もの、手で拵らえたか何ぞのやうに、器用に出来たその尖頭さきには、得てして、天狗が引掛り、果ては世上の笑柄わらひもの美貌きりようが仇でござんする。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
冷笑を鼻の尖頭さきに浮べて、源太郎は煙の出ぬ煙管を弄り𢌞してゐた。
鱧の皮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
いきがしづかにくき尖頭さきふるはす。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
畑々はたけ/\ねぎ尖頭さきには
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)