ちひさ)” の例文
それらの事情がその後土井が読んだドウデエの「ちひさなやくざもの」に、よく似てゐるのであつた。
(新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
お定がまだちひさかつた頃は、此村に理髪店とこやといふものが無かつた。村の人達が其頃、頭の始末を奈何どうしてゐたものか、今になつて考へると、随分不便な思をしたものであらう。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
意地悪な眇目かための教師と飲酒家さけのみの雀部とは、ちひさい時からの競争者で、今でも仲が好くなかつた。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)