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こがめ
九日はいつよりも
蚤く
起出でて、草の屋の
五八席をはらひ、黄菊しら菊二枝三枝
小瓶に
挿し、
五九嚢をかたぶけて
酒飯の
設をす。老母云ふ。
忠輝始終を見届け、かの小男不審とてその腹を
剖くに一滴もなし。しかるにその両脇下に三寸ばかりの
小瓶一つずつあり。
「お
粥です。ご主人に食べさせたいと思って。……この
小瓶に半杯の粥を、やっと街で工面して来ましたんで」
法師はまず
雄黄をもとめて、それをもとに水薬を調合し、
小瓶にいっぱい満たすと、それをもって寝室にむかった。
法師まづ
三三七雄黄をもとめて薬の水を調じ、
小瓶に
湛へて、かの
閨房にむかふ。