小旦那こだんな)” の例文
ところで——番町ばんちやう下六しもろく此邊このへんだからとつて、いし海月くらげをどしたやうな、石燈籠いしどうろうけたやうな小旦那こだんなたちが皆無かいむだとおもはれない。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すなわち天井てんじょう小旦那こだんなという言葉さえできているが、是などもやはりまた近年の変化かと思われる。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
小旦那こだんな……小旦那……。昨夜ゆうべまた彌作やさくの内で鶏をられたと云いますよ。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
マドンナだろうが、小旦那こだんなだろうが、おれの関係した事でないから、勝手に立たせるがよかろうが、人に分らない事を言って分らないから聞いたって構やしませんてえような風をする。下品な仕草だ。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
村の小旦那こだんなが来る
大菩薩峠:28 Oceanの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「やあ、吉岡の小旦那こだんな……。どうもえれ騒動さわぎが出来ましてね。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「や、小旦那こだんなだ……。角川の小旦那だ……。早く引揚ひきあげろ。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)