専念せんねん)” の例文
旧字:專念
それはその仕事に専念せんねんするということであった。さずかった課業かぎょうおぼえるのは、覚えるためについやされる時間ではなくって、それは覚えたいと思う熱心ねっしんであった。
「あんたは専念せんねん丹下にかかるがよい。お艶さんの話によると、たえず四、五人から十人の無頼物ならずものが屋敷に寝泊りしておるそうだが、じゃまが入れば何人でもわしが引き受けるから」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
うに専念せんねん、ことばはブツブツみつぶれた寝言ねごとのようだ。このぶんなら、まだ十や十五はえそうだという顔でいると、どうしたのか竹童ちくどう、時々、チクリ、チクリと、変に顔をしかめだした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
係官かかりかんたちは、捜査そうさ専念せんねんしだした。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)