トップ
>
対蹠的
>
たいしょてき
ふりがな文庫
“
対蹠的
(
たいしょてき
)” の例文
旧字:
對蹠的
満面
朱
(
しゅ
)
を注いでの熱演は大河の蝉の鳴き声とは全く
対蹠的
(
たいしょてき
)
だったが、節まわしはさすがに堂に入ったもので、これも大喝采だった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
恋愛
(
れんあい
)
とか愛とかいうものの相手としては自分のような何でも
対蹠的
(
たいしょてき
)
に角突き合わなければ気の済まない性格の青年は
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
彼等の生活力の
旺
(
さかん
)
なこととを見せて来たが、藩士側の屋敷町区域は、まったく
対蹠的
(
たいしょてき
)
に音もない沼のようだった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
年の頃五十七八、大町人らしい
恰幅
(
かっぷく
)
で、後ろに従えた
優
(
や
)
さ男の茂七とは、
対蹠的
(
たいしょてき
)
に堂々としております。
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
しかしながら古典に
耽溺
(
たんでき
)
するというよりも、自分をささやくことに、一層の親しみと、避けがたい宿命とを見せているような点で、人としては俊成と
対蹠的
(
たいしょてき
)
であったといってよい。
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
▼ もっと見る
この点において、合理的宗教と
対蹠的
(
たいしょてき
)
である。
キリスト教入門
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
杉山部落は、歴史と伝統に深い根をもち、すでに完成の域にまで達しているという点で、新興革新の気がみなぎっているH村とは、まさに
対蹠的
(
たいしょてき
)
だった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
鼈四郎は檜垣の主人に対しては
対蹠的
(
たいしょてき
)
に、いつも東洋芸術の
幽邃高遠
(
ゆうすいこうえん
)
を主張して立向う立場に立つのだが、
反噬
(
はんぜい
)
して来る檜垣の主人の西洋芸術なるものを
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
二者の性情も、すこぶる
対蹠的
(
たいしょてき
)
である。平家を描くには、源氏をよく書かないことには平家が出ない。
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのうち銭形平次と池田大助は最も多く、その性格もまたやや
対蹠的
(
たいしょてき
)
に書かれた積もりである。
随筆銭形平次:15 捕物小説は楽し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
旧来の位置も、近来の実力も、その存在は大坂の秀吉といよいよ
対蹠的
(
たいしょてき
)
な重さを加えている。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
浅野家と吉良家のごときも、まったく
対蹠的
(
たいしょてき
)
な主人と家風だったのである。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この気流配置による二者の二天地は、著しく
対蹠的
(
たいしょてき
)
な
相貌
(
そうぼう
)
を違えていた。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
外官
(
げかん
)
の
検非違使尉
(
けびいしのじょう
)
という、相互の立場からも、また、平氏の嫡男と、源氏の嫡子という、相似て、しかも
対蹠的
(
たいしょてき
)
な境遇からも、横から見ている義清には、この路傍の偶然が、こうふたりの生涯に
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
対
常用漢字
小3
部首:⼨
7画
蹠
漢検1級
部首:⾜
18画
的
常用漢字
小4
部首:⽩
8画
“対蹠”で始まる語句
対蹠
対蹠点