さみ)” の例文
太「なに用はなえだからみな送りえとおめえまして、名残い惜いがさみい時分だから大事にしてねえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「成程ゆうべはさみいともつたら、ほれやまああんなに積つた。」で濱に立つ漁夫れふしでも、萬祝の古着で拵へた半纏で子供を背負つた女房でも、みんな額に手を翳して山の方を見た。
海郷風物記 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)