“容易(やさ)” の例文
是れはたしか黒澤翁麿(おきなまろ)あたりの工夫でありませうか、少數のむつかしい假名から教へて行くと云ふと、後(あ)との容易(やさ)しいのは自然に分ると云ふ方法があります。
仮名遣意見 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
その場合この仕事の価値は事柄をはっきりさせたという点にあるのであって、実際のところ、事柄をはっきりさせるということはそう容易(やさ)しいことではないのである。
雑魚図譜 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
大抵な方法は費用や面倒(めんど)くさい下調べが要るので、残つた唯(たつた)一つの最も容易(やさ)しいのを撰ぶ事にした。
尤も此友人は倫敦に永く居た人で英文に堪能である所為(せゐ)もあらうが、中々巧く書いてある、而(そ)してその言草が好いぢやないか、エスペラントの容易(やさ)しいのには驚いたトかうだ。
エスペラントの話 (新字旧仮名) / 二葉亭四迷(著)
××を出さずに満州国を正当に認識するということは決して容易(やさ)しいことではない。
社会時評 (新字新仮名) / 戸坂潤(著)
一人前の掏摸(すり)やテキ屋を作るよりもヨッポド容易(やさ)しい仕事なんだ。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そんな風に兄きと入り代るのは存外容易(やさ)しうございました。
うづしほ (新字旧仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
兎に角一場の御演説で困難な部分は網羅し得られるのでありまして、其の外は割合に容易(やさ)しいのであります。
仮名遣意見 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
一般に自然には到(いた)る所にある現象も、それを実験室内で作るとなると妙に難しいのが通例である。それで霜柱を人工で作るということも、なかなか容易(やさ)しいことではないと思われる。
「霜柱の研究」について (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「……そんな……そんな容易(やさ)しい方法なんですか」
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)