孫乾そんけん)” の例文
さらばと、——孔明もついに心をきめて、領民たちに相互の扶助と協力の精神を徹底させ、一方、関羽と孫乾そんけんに、兵五百を分けて
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
関羽が前に引きすえて、二名の覆面をとらせてみると、そのひとりは、なんぞ計らん、共に玄徳の麾下にいた旧友の孫乾そんけんなので
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫乾そんけんに出会い、かれの口から聞いたことです。やがてしかとしたことがわかれば、孫乾が、途中まで迎えに出ている約束になっております」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「玄徳から賀使がしが見えました。家臣の孫乾そんけんという者が、贈り物を献じ、戦勝のお祝いを述べるためにと——玄徳の使いで」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫乾そんけん糜竺びじく糜芳びほうらを城内にのこし、自身は関羽、張飛の両翼を従えて今までの消極的な守勢から攻勢に転じ、俄然、凸形とつけいに陣容をそなえ直した。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫乾そんけんは冀州から帰ってきたものの、その報告は何のたのみにもならないものである。彼は明らかに周章していた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
関羽と孫乾そんけんが、小手をかざしている間に、周倉は気転よくどこかへ走って行って、土地の者を引っ張ってきた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫乾そんけん糜芳びほうなども、その中にいた。聞けば、汝南の城も支えきれなくなったので、玄徳の夫人や一族を守護して、これまで落ちのびてきたのであるという。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫乾そんけんは、留守していたので、城下の父老をひきいて、郭門かくもんに出迎えていた。その老人たちは、口をそろえて
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほかの船には、孫乾そんけんも乗っていた。——一体どうしてここへは? 人々が怪しんで問うと、孔明は微笑して
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうだ。心せねばならん。汝南はもう近いが、何事も、もう一歩という手まえで、心もゆるみ、思わぬさまたげも起るものだ。——孫乾そんけん、道の案内に先へ立ち給え」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
関羽かんうは西門を守れ、張飛ちょうひは東門に備えろ、孫乾そんけんは北門へ。また、南門の防ぎには、この玄徳が当る」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「憎いくされ儒者ではある」と、直ちに、張飛ちょうひ孫乾そんけんにいいつけ、耒陽県を巡視して、もし官の不法、怠慢たいまんのかどなど発見したら、きびしく実状をただして来いといった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また、糜竺びじくだの、孫乾そんけん陳登ちんとうなどという旧臣を登用して、大いに善政を布いた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呂範と共に、その意味で、呉に下って行った者は家中の孫乾そんけんであった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「関羽ッ、孫乾そんけんッ、はやく張飛を止めろ」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)