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孤兒
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みなしご
ふりがな文庫
“
孤兒
(
みなしご
)” の例文
新字:
孤児
リード夫人は、その
孤兒
(
みなしご
)
を十年間手許に置きました。そこでその子が幸福であつたかどうかは聞かされなかつたから、僕は知りません。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
先々代の
姪
(
めひ
)
の子で、
十歳
(
とを
)
で
孤兒
(
みなしご
)
になつたお夏に、佐渡屋の女主人や娘達、奉公人達まで殺す動機があらうとも思はれません。
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
此徳二郎といふ男は其頃二十五歳位、屈強な若者で、叔父の家には十一二の年から使はれて居る
孤兒
(
みなしご
)
である。
少年の悲哀
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
そして雨に濡れた汚い人家の
燈火
(
ともしび
)
を眺めると、何處かに酒呑の亭主に撲られて泣く女房の聲や、
繼母
(
まゝはゝ
)
に
苛
(
さいな
)
まれる
孤兒
(
みなしご
)
の悲鳴でも聞えはせぬかと一心に耳を聳てる。
花より雨に
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
このやうに
酷
(
むご
)
い目にあはされてゐるのです! その胸に可哀さうなこの
孤兒
(
みなしご
)
を抱きしめて下さい! 廣い世の中に身の置きどころもなく、みんなから
虐
(
いた
)
めつけられてゐるのです!……お母さん
狂人日記
(旧字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
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暗
(
やみ
)
のおびえの『扇を持てる
孤兒
(
みなしご
)
の娘』青春の衰へを
星雲
(
せいうん
)
の中に齒がみして死ぬ生き埋めの如き自分の『一生』を書いて殆んど再び行き詰りの絶頂に
達
(
とど
)
いた自分は突如として生の勢のよい『發生』を
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
たよるすべなき
孤兒
(
みなしご
)
のけふ
日
(
び
)
の寒さ、身のつらさ
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
世に
孤兒
(
みなしご
)
の吾身こそ
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
私は、
孤兒
(
みなしご
)
で、牧師の娘でございます。兩親は
物心
(
ものごゝろ
)
の附かない前に
亡
(
な
)
くなりました。私は人に預けられて育ち、慈惠院で教育されました。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
ほかには、さう/\手代の新六郎、これは私の
甥
(
をひ
)
で、お絹とは
從兄妹
(
いとこ
)
同士、十二の時
孤兒
(
みなしご
)
になつて、それから十年もの間この家で育つてゐる。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そんな事はありません。
孤兒
(
みなしご
)
になつて困つて居るのを引取つた位で——それに氣の良い女ですから、この恩を返したいと言ひ續けて居ました」
銭形平次捕物控:137 紅い扱帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして、伯父がその遺産を牧師であつた弟の
孤兒
(
みなしご
)
に與へることにしたといふことも。僕等のことを落したのは、僕の父と
仲違
(
なかたが
)
ひをしてゐて和解の道がついてゐなかつた結果です。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「主人夫婦には、
姪
(
めひ
)
のお縫を殺すわけはない。お縫は
孤兒
(
みなしご
)
で、金も身分もなし、それに少し陰氣ではあつたが、申分なく綺麗で、上品で、優しくもあつた」
銭形平次捕物控:187 二人娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「私の世にある頃の
朋輩
(
ほうばい
)
の娘ぢやよ。
孤兒
(
みなしご
)
になつて、本國から私を頼つて來たのが二年前、それから奉公人ともなく娘分ともなく、此處に住むことになつたが」
銭形平次捕物控:279 持参千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それは加納屋の遠縁に當る
孤兒
(
みなしご
)
で、引取られて下女代りに働いて居るお組とあとでわかりました。
銭形平次捕物控:224 五つの壺
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「成瀬屋の先代が身代限りをしさうになつたのを、遠縁の今の主人が入つて立て直し、私は
孤兒
(
みなしご
)
になつてさるお屋敷に奉公して居たのを、此處に引取られて育てられました」
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「大丈夫だよ、——それ丈けの恰幅なら『千里の虎』位は組伏せられるよ、——お前さんは幾つだえ、何? 十八?
孤兒
(
みなしご
)
になつて、御新造の厄介になつて居る? さうかい」
銭形平次捕物控:042 庚申横町
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
孤兒
(
みなしご
)
のお雪は徳右衞門に引取られた——これは親分も御存じで、私が清水へ行つてわかつたのは、紋三郎の女房のお町は、娘のお雪そつくりで、それは/\綺麗な女だつた相です。
銭形平次捕物控:273 金の番
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
十歳
(
とを
)
の時
孤兒
(
みなしご
)
になつて引取られ、掛り人とも、奉公人ともなく育てられて居ります」
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「向島の凄いのは、あつしも見ませんが、許嫁といふのは、伊豆屋の主人が若い時世話になつたとかの武家の娘で、
孤兒
(
みなしご
)
になつたのを、五年も前から引取つて育てたといふことでした」
銭形平次捕物控:321 橋場の人魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「相模の生れで、
孤兒
(
みなしご
)
だといふことだが、
請人
(
うけにん
)
は確かだ」
銭形平次捕物控:259 軍学者の妾
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「さう言ふことになりますね、尤も父親の紋三郎も母親のお町も早く死んで、
孤兒
(
みなしご
)
になつたので、伯父の徳右衞門に引取られた相です、綺麗で悧巧だから、お種にも可愛がられ、幸せ過ぎるほど幸せに暮して居ります」
銭形平次捕物控:273 金の番
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
孤
常用漢字
中学
部首:⼦
9画
兒
部首:⼉
8画
“孤兒”で始まる語句
孤兒院