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娑婆気
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しゃばっけ
ふりがな文庫
“
娑婆気
(
しゃばっけ
)” の例文
旧字:
娑婆氣
つむじ曲りが、
娑婆気
(
しゃばっけ
)
な、わざと
好事
(
ものずき
)
な吾妻下駄、霜に寒月の冴ゆる
夜
(
よ
)
の更けて帰る千鳥足には、殊更に音を立てて、カラカラと板を踏む。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
思い切って
娑婆気
(
しゃばっけ
)
を漂わせ、幸い、最も手近なるところにがんりきというあつらえ向きの野郎がいるのだから
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
日本は
巾着切
(
きんちゃくき
)
りの態度で美術品を作る。西洋は大きくて
細
(
こま
)
かくて、そうしてどこまでも
娑婆気
(
しゃばっけ
)
がとれない。まずこう考えながら席に着く。若い男は余とならんで、花毯の
半
(
なかば
)
を占領した。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「ははあ、和尚さん、
娑婆気
(
しゃばっけ
)
だな、人寄せに、黒枠で……と身を投げた人だから、
薄彩色
(
うすざいしき
)
水絵具の立看板。」
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれども、その、しないという約束の裏を
行
(
ゆ
)
くのも趣向だろう。集った中にや、随分
娑婆気
(
しゃばっけ
)
なのも少くない。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
慰
(
なぐさ
)
みに、それを仕掛けたのは、
次平
(
じへい
)
と云って、
山家
(
やまが
)
から出ましたが、
娑婆気
(
しゃばっけ
)
な風呂番で、唯
扁平
(
ひらった
)
い石の
面
(
めん
)
を打つだけでは、音が冴えないから、と杵の当ります処へ
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いい年をして
娑婆気
(
しゃばっけ
)
な、酒も飲めば
巫山戯
(
ふざけ
)
もするが、世の中は道中同然。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「でもね、
娑婆気
(
しゃばっけ
)
だの、
洒落
(
しゃれ
)
だの、見得だの、なんにもそんな
態
(
わざ
)
とでなしに、しようと思って、直ぐあの中へ、頭からお宝を撒ける人は、まあ、
沢山
(
なんと
)
ほかには無い。——お
孝
(
こう
)
さんばかりなんだよ。」
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
娑
漢検1級
部首:⼥
10画
婆
常用漢字
中学
部首:⼥
11画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“娑婆”で始まる語句
娑婆
娑婆苦
娑婆界
娑婆塞
娑婆氣
娑婆飯
娑婆世界