めと)” の例文
アリヤヌスの『印度記インジカ』に、ヘラクレス老いて一女あったが相当な婿なし、王統の絶ゆるをおそれ自らその娘をめとったとある。
さてその紳士その美人を娶れば娶り得るはずだったが、利に走る世の習い、その美人よりも富んでさほどの標緻きりょうを持たぬ女をめとったとは、歎息のほかなし。
老人も以前は手工を營みし由、健全長壽の相有て、西班牙人をめとれりと。其乘來りし船は、美津田氏一行が著せし三年前迄、公園に由來を記して列し有りしが、遂に朽失せぬ。
秘魯国に漂著せる日本人 (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)
故に鼠の腹をいて金をとある。昔インドの王子、朝夕ごとにわれに打たるる女をめとらんというに応ずる者なし。ようやく一人承知した女ありてこれにとつぐ。二、三日して夫新妻を打たんとす。