太鼓判たいこばん)” の例文
かみのお調べによれば古金二千両、新金千両、そのほか太鼓判たいこばんの一分が俵に詰めて数知れず、たしかに其方そのほうの家屋敷の中に隠してあるに相違ない
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
土方どかたの喧嘩で頭割りなどと、後から決して云いはせんから、どんどん飲んで貰いたい、間もなく隈井さんも天野さんも来るだろう、天野さんが賛成であることはわしが太鼓判たいこばんを押しておく
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
雑炊の上から煎茶せんちゃのうまいのをかけて食べるのもよい。通人つうじんの仕事である。水戸みと方面の小粒納豆があれば、さらに申し分ないが、普通の納豆でも結構いただけることを、私は太鼓判たいこばんして保証する。
お國は妙に太鼓判たいこばんを押します。
太鼓判たいこばん一枚でございます」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
古金の大判から甲州丸形の松木の印金いんきん、古金の一両判、山下の一両金、一両、古金二分、延金のべがね、慶長金、十匁、三朱、太鼓判たいこばん竹流たけながしなんといって
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
お国は妙に太鼓判たいこばんを押します。
世間の噂では持山の穴蔵あなぐらの中へ、先祖代々積み隠しておく金銀は莫大ばくだいとのこと、お上お調べのたかはいま申す通り古金二千両、新金千両、別に一分の太鼓判たいこばん若干とのことなれば
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)