“大伝馬町”のいろいろな読み方と例文
旧字:大傳馬町
読み方割合
おおでんまちょう72.7%
おおてんまちょう27.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
海賊橋から江戸橋を渡って、伊勢町いせちょうを突き当たると大伝馬町おおでんまちょう、そこから左へ曲がると、もう雛市ひないちの始まっている十軒店じゅっけんだなの通りでした。
万巻楼の主人は大伝馬町おおでんまちょう袋屋亀次郎ふくろやかめじろうで、これよりさき保のはじめて訳したカッケンボスの『米国史』を引き受けて、前年これを発行したことがある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
もうすこし早く三人が出て来ると、夷講えびすこうに間に合って、大伝馬町おおてんまちょうの方に立つべったら市のにぎわいも見られたとかみさんはいう。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
就中わけても、まだ小娘のように思われていた人達が遽かに姉さんらしく成って来たには驚かされる。そういう人達の中には大伝馬町おおてんまちょうの大勝の娘、それから竈河岸へっついがし樽屋たるやの娘なぞを数えることが出来る。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)