夢窓国師むそうこくし)” の例文
旧字:夢窓國師
この時堂上の僧は一斉いっせい合掌がっしょうして、夢窓国師むそうこくし遺誡いかいじゅし始めた。思い思いに席を取った宗助の前後にいる居士こじも皆同音どうおんに調子を合せた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
恵林寺が夢窓国師むそうこくしの開山であって、信玄の帰依きえの寺であり、柳沢甲斐守の菩提寺ぼだいじであるということ、信長がこの寺を焼いた時、例の快川国師かいせんこくし
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
京都の嵐山あらしやまの前を流れる大堰川おおいがわには、みやびた渡月橋とげつきょうかかっています。その橋の東詰ひがしづめ臨川寺りんせんじという寺があります。夢窓国師むそうこくしが中興の開山で、開山堂に国師の像が安置してあります。
鯉魚 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
宗助は始め夢窓国師むそうこくし何人なんびとなるかを知らなかった。宜道からこの夢窓国師と大燈国師だいとうこくしとは、禅門中興の祖であると云う事を教わったのである。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
舟板塀ふないたべい趣味しゅみ御神灯ごじんとう趣味しゅみとは違うさ。夢窓国師むそうこくしが建てたんだもの」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)