トップ
>
垣覗
>
かきのぞ
ふりがな文庫
“
垣覗
(
かきのぞ
)” の例文
しかし、
寧子
(
ねね
)
のことに限っては、彼のそうした賢い思慮と、彼の愚かな
垣覗
(
かきのぞ
)
きの心理とが、一箇の彼という中に、べつべつに働いていた。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それなら自力でそれを
窮
(
きわ
)
め得るかと云うと、まあ
盲目
(
めくら
)
の
垣覗
(
かきのぞ
)
きといったようなもので、図書館に入って、どこをどううろついても
手掛
(
てがかり
)
がないのです。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この指一本、妙の
身体
(
からだ
)
を
秘
(
かく
)
した日にゃ、
按摩
(
あんま
)
の勢揃ほど道学者輩が
杖
(
つえ
)
を突張って押寄せて、
垣覗
(
かきのぞ
)
きを遣ったって、
黒子
(
ほくろ
)
一点
(
ひとつ
)
も見せやしない、誰だと思う、おい、己だ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いや、まったく性に合わないと見えて、いまだにとんと眼くらの
垣覗
(
かきのぞ
)
きさ。」
戯作三昧
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
むかしながらのスパルタ的なる鞭の訓練ちらと
垣覗
(
かきのぞ
)
きして、あれではお弟子が可愛さうだと、清潔の義憤、しかも、酸鼻といふ言葉に據つて辛くも表現できる一種凌壯の感覺に突き刺されて、あ
先生三人
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
盲目
(
めくら
)
の
垣覗
(
かきのぞ
)
きよりもそッと近い、
机覗
(
つくえのぞ
)
きで、読んでおいでなさった、
書物
(
しょもつ
)
などの、お話も
伺
(
うかが
)
って、何をなさる方じゃと言う事も存じておりますが、
経文
(
きょうもん
)
に書いてあることさえ
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
垣
常用漢字
中学
部首:⼟
9画
覗
漢検準1級
部首:⾒
12画
“垣”で始まる語句
垣根
垣
垣内
垣間
垣間見
垣越
垣毀雪女
垣衣
垣根草
垣巡