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均霑
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きんてん
ふりがな文庫
“
均霑
(
きんてん
)” の例文
徳川太平の代、エタが特に賤まれる様になって、エタ寺またその不名誉に
均霑
(
きんてん
)
するに至ったのは、まことに気の毒な次第である。
特殊部落と寺院
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
人類が連帯責任の中に協力して文化主義の生活を建設し、その生活の福祉に
均霑
(
きんてん
)
することが、人生の最高唯一の理想であると私は信じています。
階級闘争の彼方へ
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
だから充分なる恩賞に
均霑
(
きんてん
)
し得ない場合、彼等の間に、不平不満の声の起きるのは当然である。
四条畷の戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
我等女子が現代文明の幸福に
均霑
(
きんてん
)
せん
為
(
た
)
め——我等
自
(
みづか
)
らの幸福の
為
(
た
)
めとのみ云はず、我等の
良人
(
をつと
)
及び子女の幸福の
為
(
た
)
め——要求すべき正当な第一の権利は教育の自由である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
文明の趨勢と教化の
均霑
(
きんてん
)
とより
来
(
きた
)
る集合団体の努力を無視して、全部に与うべきはずの報酬を、
強
(
し
)
いて個人の
頭上
(
ずじょう
)
に落さんとするは、殆んど悪意ある
取捨
(
しゅしゃ
)
と一般の行為だからである。
文芸委員は何をするか
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
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ただし、その失いたる部分は、それを按分に分割して、他に
均霑
(
きんてん
)
さるるものなり。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
今後第四階級者にも資本王国の余慶が
均霑
(
きんてん
)
されて、労働者がクロポトキン、マルクスその他の深奥な生活原理を理解してくるかもしれない。そしてそこから一つの革命が成就されるかもしれない。
宣言一つ
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
これに反しヘロデ党は親ローマ派で、ローマ統治に服従することによって「ローマの平和」(Pax Romana)の恩恵に
均霑
(
きんてん
)
し、国内の治安維持と物質的繁栄を得ればよいのだ、と思っていた。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
当然これに
均霑
(
きんてん
)
すべく、いたずらに広き天地に
跼蹐
(
きょくせき
)
してその素性の露れんことをこれ恐れ、常に戦々兢々たるものに比して、その利害得失いかんぞや。
「特殊部落研究号」発行の辞
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
つまり彼らは新たに加わる普通民の落伍者に
均霑
(
きんてん
)
して、普通民と民族上区別のあるものでなく、ただ境遇上の相違から一時この仲間に落ちたものだと認められていたからである。
エタと非人と普通人
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
その低い地位に
均霑
(
きんてん
)
せしめようとするがために、種々の悶着も起ってきた。
俗法師考
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
均
常用漢字
小5
部首:⼟
7画
霑
漢検1級
部首:⾬
16画
“均”で始まる語句
均
均衡
均斉
均齊
均整
均一
均合
均等
均一本