土豚どとん)” の例文
〔評〕南洲壯時さうじ角觝かくていを好み、つねに壯士と角す。人之をくるしむ。其守庭吏しゆていりと爲るや、てい中に土豚どとんまうけて、掃除さうぢよこととせず。
さうかと思へば Cercidas と云ふ所謂いはゆる犬儒派けんじゆはの哲学者は「蕩児たうじ守銭奴しゆせんどとは黄白くわうはくに富み、予ばかり貧乏するのは不都合ふつがふである! ……正義は土豚どとんのやうに盲目なのか? Themis(正義の女神)のめいおほはれてゐるのか?」
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)