“犬儒派”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんじゅは75.0%
けんじゆは25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは極めてたやすいことだったから、——けれども、彼はそうはしなかった。犬儒派けんじゅは的にいえば、彼は賢者の知恵を持っていたとも考えられる。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
だれいうとなく人々はその一団を犬儒派けんじゅはと呼びなした。彼らがどんな種類の人でどんな職業に従事しているかを知る者はなかった。岡などは本能的にその人たちをみきらっていた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
さうかと思へば Cercidas と云ふ所謂いはゆる犬儒派けんじゆはの哲学者は「蕩児たうじ守銭奴しゆせんどとは黄白くわうはくに富み、予ばかり貧乏するのは不都合ふつがふである! ……正義は土豚どとんのやうに盲目なのか? Themis(正義の女神)のめいおほはれてゐるのか?」
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)