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嘶
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な
ふりがな文庫
“
嘶
(
な
)” の例文
仕方がないから家と云うが、実のところは、家じゃもったいない。牛さえいれば牛小屋で馬さえ
嘶
(
な
)
けば馬小屋だ。何でも
草鞋
(
わらじ
)
を売る所らしい。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と
真実
(
ほんとう
)
の心から五八が慰め居りますと、馬小屋で青という馬がヒン/\と
嘶
(
な
)
いて、バタ/\と荒れる事
一方
(
ひとかた
)
ならぬ物音に、五八は慌てゝ駈出して往って見るに
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
馬の口輪でも
外
(
はず
)
したか、
悍気
(
かんき
)
を立てた一頭が、耳、
鬣
(
たてがみ
)
を打振って、高く
嘶
(
な
)
いた。あわててそれを叱りながら、組の部将は飛びついて、馬の首をふところへ
抱
(
だ
)
きしめた。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬の
嘶
(
な
)
き声を
所望
(
しょもう
)
されて、牛の鳴くまねと間違えて勇に
怒
(
おこ
)
られ、
家
(
うち
)
じゅうを笑わせた。
河霧
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「ああ、奴さんここにござつたのかい!」と、木の
頂上
(
てつぺん
)
から羊の頭が
嘶
(
な
)
いた。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:05 呪禁のかかつた土地
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
▼ もっと見る
あまつさへ赤き花ちり小馬
嘶
(
な
)
く農家の
白日
(
ひる
)
になげき入りぬる
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
お馬も
嘶
(
な
)
いた わたしも泣いた
未刊童謡
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
詮
(
せん
)
ずれば馬も
仏
(
ほとけ
)
の身なれども
灸
(
やいと
)
すゑられて
嘶
(
な
)
けばかなしも
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「物を言ふのも怖ろしいわい!」と、羊の頭が
嘶
(
な
)
いた。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:05 呪禁のかかつた土地
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「お馬になれ。お馬になってヒンと
嘶
(
な
)
け」
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
嘶
(
な
)
くな。後生だから。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
嘶
漢検1級
部首:⼝
15画
“嘶”を含む語句
嘶声
遠嘶
嘶馬
頞嘶叱
馬嘶
高嘶