カペイカ)” の例文
瓜畠の甜瓜の数は一つのこらず憶えてゐる。うちの堰堤つつみの上をとほる荷馬車からは五カペイカづつの通行税を取る。木登りをして梨を揺り落す。
d'or 十本入二十六カペイカ(紫、赤、茶)まがいアンピールの箱二つ、アメリカの旗がついたボソリスキー一つ(その中にはゴム輪とペン)
帰途、電車賃の金をよく見ていると、一発見!——カペイカの銀貨にきざんである。「全世界の無産者よ、結せよ!」
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
前には、おれは片方の手で五カペイカ銅貨や馬の蹄鉄くつがねを折り曲げたり伸ばしたりすることだつて出来たのに、今ぢやあ炭の袋さへ担げないのだ。
やっとキースルイ〔すっぱいの〕を半フント五カペイカで買った。近藤さんの夫人に仕立屋へ来て貰って。工合がよい。オリガさん来。обед 休み。
ほしい人は手をあげて、五カペイカ、十哥、五十哥パロビイナ、一ルーブル、二留三留とたちまちあがってゆく。置物・衣裳・煙草入れ・皿・花瓶・傘・でっさん・敷物・時計、何でもある。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
Y、「お正月だから一つ買おう。いくら位かな、三留位だろうな」やはりゲルセン街で、1.30のバター入れのガラス器、十一カペイカの皿三枚、エハガキなど買った。
「うちの女房かかあが去年のいちで二十五カペイカ出して買つた火掻棒は、こんなに……痛かあねえだが……。」
なぜって、彼女らはみんなコルセットに手製のポケットを縫いつけて、そこへ醜業でた三ルーブル七十カペイカと一緒に、兵隊達が旧家の客間から盗み出した聖像を押し込んでいるんですもの。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
これは只見るようというので、台本を買ったところ、タイプライティングのものだのに三留何カペイカか。
事務員や、郡書記でさへも一昨年あたりは、一アルシン六十カペイカもする青い支那絹を買ひ込みくさつた。寺男までが南京織の夏ズボンと、縞目のある手編のチョツキを新調しをる。
ノウォシビルスク——満洲里マンチュリーから五日目。オビ河。シベリア革命委員会。駅の売店で果物だけは買うべからず。オレンジ一個七十カペイカして、よほどの好運児のみが食べられるのに当る。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
つまり、五十カペイカでも多い方へ多い方へと、工場から工場へと飛びうつってゆく飛びや労働者だ。
何が力? その時死から私を守って呉れるのは金だけですよ、その金も、もう新しくめられる金ではない、一カペイカずつ消えて行く金、二度と我が手にはとりかえせない金です。
(新字新仮名) / 宮本百合子(著)
三十五ルーブル貰い обед が二十八カペイカ、それがつらいのもある。
無題(七) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
月給四十留(ホテルのゴルニーチナヤは四十二留五十カペイカだ)
一九二九年一月――二月 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
君等の余分な一カペイカを! 社会主義建設のために‼
ソヴェト文壇の現状 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)